大好きなカレーに入れれば何でも食べられちゃう?「野菜カレー」で子どもの野菜嫌いを克服!

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子どもの健やかな成長を願わないお母さんはいないでしょう。そのために、普段からできることと言えば食生活の管理であり、料理。喜ぶ顔が見たいからといって、子どもの好物ばかりを食べさせていては、栄養は頼る一方です。バランスの良い食事は幼い子どもの発育にとって、すごく重要なのです

「でも、ウチの子は野菜嫌いがひどくて……」と悩んでいる方、多いのではないでしょうか?

実はそれ、当たり前なのかもしれません。子どもが野菜を嫌いになるのにはちゃんと理由があるのです。原因がわかれば解消のヒントも見えてくるはず。ということで、今回はどうすれば子どもに苦手な野菜を美味しく食べてもらえるかを考えてみましょう。

子どもが嫌がる「苦い」野菜には、確かに「苦味成分」が存在した!

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「子どもが苦手な野菜」と聞いて、多くの人が思い浮かべるピーマン。苦い野菜の代表格でもありますね。実は、苦味の原因と考えられる成分がしっかり存在するのです。ポリフェノールの一種の「クエルシトリン」に、香りの成分である「ヒラジン」の一種が加わり、苦味成分となるのです。

また、苦い野菜の仲間ではないのに敬遠されがちなのが、にんじん。その一番の特徴でもあり、美味しさの秘密でもあるはずの甘みを帯びた匂いが、嫌われてしまう理由です。セリ科独特の匂いと、にんじんに含まれるカロテンが匂いの子どもが苦手とする原因だとか。にんじんは栄養がたっぷり含まれていて、子どもに美味しく食べてもらいたい野菜の一つです。

縦に切る。油で炒める。苦味や匂いを和らげる調理法

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嫌われる野菜には苦味成分や匂いの元など、ちゃんと理由が存在することがわかりました。ならば、料理の際にそれを消したり、弱めたりする方法を知りたいところ。

ひと工夫で簡単に改善できるものもあるのです。例えば、ピーマンは輪切りにするよりも、縦方向に切ることで苦味を抑えられるといいます。これは先ほど紹介したピーマンの苦味成分を含む細胞が縦に並んでいるためで、それを傷つけることで苦味はより強くなります。つまり、細胞を壊さないように縦に切るだけで、苦味を和らげることができるのです。

切り方の他にも、加熱する、水でさらす、など調理法のひと工夫もいくつかあります。野菜の苦味成分の多くは「脂溶性」。油に溶けやすい性質を持つので、油で炒めると苦味成分が外に溶け出すため、苦味や独特な匂いをグッと弱めることができます。

「子どもが好きな料理」の王様、カレーの力を借りて、野菜嫌いを克服!

「嫌い」を解消するためには、「好き」のチカラを借りるのも一つの手です。子どもの大好物といえばカレー。どんな野菜でも合わせられる上、上記にあるような切り方で野菜を加えたり、しっかり煮込んで原型もなくすことも可能です。まずは「いつものカレー」に、そっと加えてみることから始めてもいいかもしれません。

栄養摂取の面から見ても、ピーマン、にんじんに豊富に含まれるβ(ベータ)カロテンは油で吸収率がアップするので、カレーとの相性は抜群。β(ベータ)カロテンは強い抗酸化力を持ち、体内ではビタミンAにも変換されます。粘膜や皮膚を健康に保ち、免疫機能や視力の維持に働く非常に重要な栄養素なのです。

もし「野菜が見える」だけで敬遠してしまうなら、すべての具材を細かく刻んだキーマカレーをオススメします。細かくなった具材をしっかり煮込むことで、野菜の姿が見えにくくなる上、苦手な野菜の食感なども気にならないはずです。
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☆野菜たっぷりキーマカレー

<材料>…2人分
にんじん…1本、たまねぎ…1個、トマト…1個
にんにく…1片、しょうが…1片、赤唐辛子…1本
オリーブオイル…小さじ2、合挽き肉…150g
酒(または白ワイン)…大さじ2、ドライパセリなど…適量
ごはん…2人分

※以下、まとめてA
カレー粉…大さじ1 1/2
トマトケチャップ…小さじ2
ウスターソース…小さじ2
しょうゆ…小さじ1
塩…小さじ1/3
こしょう…適量

<作り方>
①にんじん、たまねぎ、トマトを粗めにみじん切りにする
②にんにく、しょうがは細かくみじん切りにする
③フライパンにオリーブオイルを熱し、赤唐辛子(種を除いたもの)を入れて中火で炒め、香りが出てきたらたまねぎを加え、さらに炒める。たまねぎがしんなりしてきたら、挽き肉を入れ、肉がほぐれるまで炒めた後、にんじんを加えて軽く油を回す。
④トマトと酒を加えて3分ほど煮る。
⑤味を見ながらAを加えて、味を調整する。ごはんに盛り付け、お好みでパセリを散らす

無理やり食べさせるのはNG!苦手な理由を理解して、長い目で克服に

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子どもの頃を振り返ってみてください。当時、あんなに大嫌いだった食べ物も、いつの間にか食べられるようになっているということ、ありませんか。実は人間は幼い方が苦味や渋みに対する味覚が敏感であると言われています。大人になるにつれ徐々に味覚が変化し、自然と好き嫌いが解消されるケースも多いのです。

だからこそ、野菜嫌いの克服には長い目を持って接することが大事。もし強制的に食べさせたり、好き嫌いを強く叱りつけたりすると、味覚が成熟する前に「苦手意識」を植え付けてしまうことも。苦手な野菜をいつまでも受け入れられない危険性も出てきてしまいます。

まずは、苦手を克服するための工夫が出来ないかを考えてみましょう。そして、もし野菜嫌いを克服できたら、必ず褒めてあげてください。

目的はあくまで、バランスよい食事できちんと栄養をとり、毎日を元気に過ごしてもらうこと。ぜひ根気強く見守ってあげてください。

○監修
高窪美穂子/料理講師/飲食店コンサルタント
100%天然素材を使い、美味しく食べて健康になる家庭料理などをレッスンする少人数制料理教室「クッキングサロンM&Y」主宰。食材の商品開発や販売促進用レシピ開発にも注力。さらに、豊富な経験に根差した消費者目線の飲食店コンサルティング全般を行う。2006年にフードコンサル・レシピ開発・料理教室を主な業務とする株式会社アッサンブラージュ設立。著書に「塩麹・醤油麹のラク旨レシピ」「おうちでできる天然おだし料理入門」